こんにちは。ビリーフ整形外科チェ・ジンミ院長です。
切開リフトについて事前に調べられた方なら、
1. SMAS層の広範囲な剥離
2. 顔のリガメントの切除
この2つが重要な手術であることをすでにご存じかと思います。
その中でも、リガメントを「切除」するという部分について、「リガメントがなくなってしまったら大変なことになるのでは?」「危険なのでは?」と心配される方も少なくありません。
本日は、こうした疑問を解消するために、なぜリガメントの切除がリフトアップ手術で必ず必要な過程なのか、
また切除がどのように安全かつ効果的に行われるのかについて、形成外科専門医の視点から詳しくご説明いたします。
リガメントとは何ですか?
リガメントは、顔を解剖学的に「固定」している靭帯構造です。
皮膚・皮下組織・筋肉・骨をつなぎ、それぞれの部位の位置を支え安定させる役割を果たしています。
このリガメントは顔の解剖学的な位置を「押さえる固定点」となっているため、
単に皮膚やSMAS層だけを引き上げても、それ以上の改善効果を得るのは難しいのです。
なぜリガメントを切除する必要があるのでしょうか。
1.リフトアップ範囲を広げるため

リガメントが顔における「引き上げの構造」を妨げているため、
このリガメントを切除しない限り、
いくら皮膚やSMASを引き上げても隣接部位がきちんとついてこないのです。
より理解しやすいように、例を挙げてご説明いたします。

壁にネジで固定された本棚を思い浮かべてみてください。
本棚がネジで壁にしっかり固定されていると、
ネジを外さない限り本棚をきちんと分解したり移動させたりすることはできません。
このときリガメントは、その「ネジ」のような存在であり、
SMASを剥離しようとするときに動きを制限する固定点となります。
手術中にはこの固定ネジを外すように、
リガメントを丁寧に切除することで、全体の剥離と移動が可能になります。
つまり、リガメントを切除しなければリフトアップできる範囲が限られ、
結果としてリフトアップ効果が小さくなり、持続力も落ちてしまうのです。
2.より長い持続期間のために

リガメントを切開することで、SMAS層をより広く、そして深い範囲まで効果的に引き上げることが可能となります。
その結果、単に皮膚表面だけをリフトアップする場合に比べ、組織全体にわたってより強力で安定したリフト効果を得ることができます。
さらに、SMASを深く固定することで、時間の経過とともに重力や加齢によって再び下がってしまう現象も比較的ゆるやかになり、手術結果がより安定的に長く持続するという利点があります。
つまり、リガメントを切開する方法は、リフトアップの効果と持続力を同時に高めるための、非常に重要な手術戦略だといえるのです。